レンチウイルスの作製・遺伝子導入はプロセスが複雑だったり時間がかかったりで大変だと思っていませんか?
今回は、そんなレンチウイルスの作製・遺伝子導入のワークフローを理解し、簡略化を行った効率的なプロセスをご紹介します!
1. ベクター選択と遺伝子クローニング
まず、目的の遺伝子をクローニングするための適切なレンチウイルスベクタープラスミドを選びます。
ベクターは、異なるプロモーターを持つもの、蛍光タンパク質が搭載されたものなどがあるので標的細胞や実験目的にあったものを選びます。
次に、目的の遺伝子をベクターにクローニングします。
2. トランスフェクションとウイルスの産生
目的の遺伝子を含むベクタープラスミドと、ウイルス産生に必要なウイルス遺伝子を発現するプラスミドを混合したパッケージング試薬(Lentiviral High Titer Packaging Mix)を、パッケージング細胞(Lenti-X™ 293T Cell Line)にコトランスフェクションすることで、培養上清中からウイルスが回収できます。
今回は、そんなレンチウイルスの作製・遺伝子導入のワークフローを理解し、簡略化を行った効率的なプロセスをご紹介します!
レンチウイルス作製・遺伝子導入の手順&簡略化ポイントのご紹介
レンチウイルスベクター作製のワークフローは、以下の5つのステップからなります。1. ベクター選択と遺伝子クローニング
まず、目的の遺伝子をクローニングするための適切なレンチウイルスベクタープラスミドを選びます。
ベクターは、異なるプロモーターを持つもの、蛍光タンパク質が搭載されたものなどがあるので標的細胞や実験目的にあったものを選びます。
次に、目的の遺伝子をベクターにクローニングします。

In-Fusionクローニングを行うと、線状化したベクターに目的遺伝子を簡単・効率よくクローニングできます!
目的の遺伝子を含むベクタープラスミドと、ウイルス産生に必要なウイルス遺伝子を発現するプラスミドを混合したパッケージング試薬(Lentiviral High Titer Packaging Mix)を、パッケージング細胞(Lenti-X™ 293T Cell Line)にコトランスフェクションすることで、培養上清中からウイルスが回収できます。

プラスミドを最適な比率で混合したLentiviral High Titer Packaging MixとSIN型(自己不活性型)のレンチウイルスベクタープラスミドpLVSIN Vectorを組み合わせて使用することで、高力価のレンチウイルスを産生できます!
ウイルスを回収した後、最適な多重感染度(MOI)を設定するために、作製したウイルスのタイターを測定することが大切です。
レンチウイルスのタイター測定は、ELISAまたはqRT-PCRベースのタイター測定キット、フローサイトメトリーなどで行います。
もっと知りたい方はこちらを参照してください。

Lenti-X GoStix Plusを使用すると、わずか10分でレンチウイルス量の簡易測定が可能です!とても簡単に測定が行えるので、ウイルス回収のタイミングを見極めるためのご使用もおすすめです。
なんとこちらサンプル配布中です!
タイターによっては、レンチウイルス上清を濃縮する必要があります。 レンチウイルス濃縮試薬( Lenti-X Concentrator)を使用すると、簡単な操作でレンチウイルス上清を最大100倍まで濃縮することができます。 感受性の高い細胞にレンチウイルスを導入する場合は、精製試薬(Lenti-X Maxi Purification Kit)を使用すると、ウイルス感染を阻害する不純物を除去することができます。
5. ターゲット細胞への感染
ウイルス粒子をターゲット細胞に導入します。このステップが最も重要であり、レンチウイルス実験に慣れていない場合は習得が難しいかもしれませんが・・・
このステップでおすすめなのが、遺伝子導入用のスポンジ(Lenti-X Transduction Sponge)を使用する方法です。
スポンジの微細な流路構造の中で細胞とウイルスが局在することで、難しい遠心感染法や細胞への影響が懸念される導入促進剤を用いることなく効率的に遺伝子導入できます。

Lenti-X Transduction Spongeを使用することで、さまざまな細胞(遺伝子導入が難しい初代細胞などを含む)への遺伝子導入を簡便に行えます。

従来品のRetroNectin Proもご用意がございます。こちらの方法でも、遺伝子導入促進剤は不要です。低コストで効率的に遺伝子導入を行いたい方にお勧めの製品となっております!
まとめ
簡略化されたワークフローによってレンチウイルス実験の時間を節約できれば、下流の実験に集中することもできますね。レンチウイルスを作製したことが無い方も、ぜひチャレンジしてみてください! サンプル請求ができる製品もありますので、ご興味のある製品がございましたら、こちらからぜひお試しください。
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