ライフサイエンス実験を始める際に初めて耳にする言葉があると思います。基礎的すぎて周りに聞くのも恥ずかしい、と思ったことはありませんか?
実験をスムーズに開始するために、実験の基礎用語を学んでおきましょう!
今回は「よくある実験器具・装置編」と「実験を始めるにあたって知っておきたいキーワード編」です。ぜひご参考にしてください。
【よくある実験器具・装置編】 ※五十音順
実験をスムーズに開始するために、実験の基礎用語を学んでおきましょう!
今回は「よくある実験器具・装置編」と「実験を始めるにあたって知っておきたいキーワード編」です。ぜひご参考にしてください。
【よくある実験器具・装置編】 ※五十音順
安キャビ | 安全キャビネットの略。病原性微生物などのバイオハザード試料を取り扱うときに使用する。装置内部は陰圧で、内部の試料が外部環境に漏れるのを防ぎ、作業者の安全を確保する。 |
インキュベーター | ある一定の温度を保つ機能を持つ装置。特に細胞や微生物を培養する場合に使用する。 |
遠心機 | 遠心力を利用してサンプル溶液中の物質を分離・分画するときに用いる。卓上サイズの小型遠心機から超遠心用の遠心機までさまざまな種類がある。 |
オートクレーブ | 内部を飽和蒸気によって高温高圧にできる機器。器具類などの滅菌や、高温・高圧・飽和蒸気などを必要とする化学反応に用いることができる。使用中は高圧・高温のため取り扱いには注意が必要である。 |
クリーンベンチ | 無菌環境で作業を行うための装置。安全キャビネットとは異なり、装置内部は陽圧で、外部の雑菌が内部に入ることを防ぐ。 |
ディープフリーザー | 超低温(-80℃、-150℃など)で試薬やサンプルを保管する機器。主に、培養細胞や大腸菌、RNAなどを保管する。 |
【実験を始めるにあたって知っておきたいキーワード編】
プロトコール | 実験操作の手順書。 |
ポジコン | ポジティブコントロールの略。実験をするにあたり、検証したいサンプルと同条件下で陽性の結果が得られることが既知のサンプル、もしくはそのサンプルを用いた実験操作を指す。陽性対照。 |
ネガコン | ネガティブコントロールの略。実験をするにあたり、検証したいサンプルと同条件下で陰性の結果が得られることが既知のサンプル、もしくはそのサンプルを用いた実験操作を指す。陰性対照。 |
PCR | DNA鎖の熱変性、プライマーのアニーリング、ポリメラーゼによる相補鎖の合成を繰り返し行うことによりDNAを増幅する方法。1サイクルごとにDNAが2倍、4倍、8倍・・と指数関数的に増幅する。この方法を用いると、DNAを数時間で100万倍に増幅できる。 |
電気泳動 | PCRで増幅したDNA等をアガロースゲルなどを用いて増幅サイズに応じて分離する分析法。電気泳動度は、エチジウムブロマイド等で染色してDNAをバンドとして可視化する。 |
DNAシーケンス | デオキシリボ核酸(DNA)の塩基配列。 |
ベクター | 目的の遺伝子を他の細胞やバクテリア内に人為的に導入する際に利用するDNAまたはRNA。遺伝子組み換え操作を行うときに用いる。 |
プラスミド | 大腸菌などの細菌や酵母の核外に存在し、細胞分裂によって娘細胞へ引き継がれるDNA分子の総称。遺伝子工学分野においては、様々な改変がなされたものが、上記のベクターとして利用されている。実験目的に応じて、適宜選択して使用する必要がある。 |
インキュベート | ある一定の温度で細胞や微生物を培養、もしくはサンプルを一定時間保持すること。 |
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