はじめに
脂肪滴ができない…分化がうまくいかない...
脂肪細胞を扱っている人なら、一度は詰まるポイントです。そんな声にお答えします!
ヒト白色脂肪前駆細胞について
ヒト白色脂肪前駆細胞(HWP)は、成人の皮下脂肪組織や、さまざまな部位の内臓脂肪組織から単離される細胞です。
脂肪組織は、エネルギーを貯蔵するだけでなく、代謝の恒常性を維持するうえでも重要な役割を担っています。
脂肪組織の増加には、既存の成熟脂肪細胞が大きくなることに加え、脂肪前駆細胞が新たに成熟脂肪細胞へと分化する過程が関わっています。
脂肪前駆細胞は脂肪組織内に存在し、成人期においても増殖しながら成熟脂肪細胞へと分化していきます。
この分化プロセスは、さまざまな増殖因子やホルモンによって調節されています。そのため、脂肪前駆細胞は、細胞の増殖や分化、脂肪組織の機能制御など、生理学的メカニズムを研究するための有用なモデルとして利用されています。
💡脂肪細胞分化を成功させる“3ステップ”💡
以下の3つを押さえるだけで分化の安定性がかなり上がります。
1. 細胞の状態を整える(分化の成否を大きく左右します)
推奨されている播種密度に合わせます
維持培養では過密になる前(<90%コンフルエント)に継代します
ただし、分裂回数(population doubling)の増加に伴って分化能は低下するので、
細胞融解後1継代までの使用がお勧めです📌
→元気に増殖している状態でスタート2. 分化誘導条件を守る(再現性の鍵です)
培地交換の方法やタイミングを一定にします
分化誘導は100%コンフルエント到達後に開始(これ以上の過密は避ける)
分化誘導用培地で一定期間 (例:72時間) 培養
→その後、栄養培地へ切り替えます
※おすすめの分化細胞はこちら!
ヒト白色脂肪前駆細胞(HWP)関連製品一覧
・ヒト白色脂肪前駆細胞(内臓脂肪):Human White Preadipocytes (HWP), visceral(C-12732)
・ヒト白色脂肪前駆細胞(皮下脂肪):Human White Preadipocytes (HWP), subcutaneous(C-12735)
※おすすめの分化誘導培地、栄養培地はこちら!脂肪前駆細胞/脂肪細胞用培地一覧
・脂肪前駆細胞分化培地キット:Preadipocyte Differentiation Medium Kit(C-27437)
3. 脂肪滴形成で分化の進行度を確認
脂肪滴が見られない →細胞状態や分化誘導条件が適切でない可能性
脂肪滴が小さい →分化は始まっているものの、成熟が不十分な可能性
⚠️脂肪滴は分化の後半に観察されます。分化誘導後10〜14日程度の培養を要することが多く、評価タイミングによって結果の見え方が異なる点に注意が必要です。
分化誘導は試薬の品質やロット差の影響を受けやすいため、条件を揃えた培地・試薬の使用も安定した結果の取得に有効です。
まとめ
みなさんは脂肪細胞の分化で、どこが一番つまずきましたか?
今後も関連技術や応用について解説していきますので、引き続きお付き合いください🧪
弊社では脂肪細胞分化をサポートする培地・添加試薬もご用意しています。
条件検討や再現性向上にぜひご活用ください。
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